最近の自動車事故は、事故よりもまず運転者の年齢に目が向けられています。労働災害についても、以前は「事故は個人の不注意による」として「安全講習」が安全対策の中心でした。現在は「ミスは起こる」として、ミスがそのまま重大事故に結びつかないようにするフェールセーフ設計が対策の中心となっています。
図は平成30年度に発表された死亡事故の人的要因です。これを見ると高齢者事故の要因は判断力や注意力の低下ではなく、車線逸脱やブレーキの踏み間違いなど「ハンドルやブレーキの不適切な操作」が最大の要因であることがわかります。不適切なハンドル操作やブレーキ操作に共通する要因に、認知症があるかどうかわかりませんが、運転座席が高齢者の身体的特性に合っていないということはないでしょうか。 高齢者は今の若者よりも体が小さく、高齢化するとさらに姿勢が悪くなりがちです。ブレーキやアクセルの踏み間違いも、ペダルの大きさや配置が高齢者の足や動きに合っていないということはないでしょうか。
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