電子レンジ発火の謎深まる

アルミフォイル(上)アルミフィルム(下)
アルミフォイル(上)アルミフィルム(下)

 日本電機工業会は電子レンジ使用上の注意として、金属容器、金串、金網、アルミフォイルなどは原則使えないが、アルミフォイルは電波を反射する性質を利用して部分的に使うことがあるとしています。前回ブログで紹介した「暮らしのコツと科学」南和子氏の記述を裏付けているようです。

 実際にアルミフォイルで冷凍たいやき(-12.5℃)の尾の部分だけを被覆し、指定の600W40秒で加熱してみました。意外にもスパークは発生せず、アルミフォイルで覆われていない頭部の温度70℃に対して尾部は-4℃でした(写真上)。発火の原因はアルミではない? 次に食品のアルミコートフィルムで尾部を被覆して加熱してみました。今度は加熱直後から被覆面に多数のスパークが発生し、急速に縮んでいくのが観察されました(写真下)。発火はありませんでしたが、被覆部分の食品温度は88℃、被覆がない頭部は25℃でした。アルミフォイルの場合とは逆の効果です。アルミではなく、アルミコートフィルム自体が原因だったのか? 引き続き検証を続けたいと思います。