愛媛県に獣医学系の大学が計画されて政府を糾弾する声がありますが、私には正直何が問題なのかがわかりません。大学の質については大学設置基準があり、客観的な審査が行われますから政治が介入する余地はないはずです。需要については四国4県に獣医師系学部をもつ大学が1校もないという現実がありますから、わかりやすいモデルケースとして納得できます。問題はむしろ獣医学部に申請すら認めてこなかった規制にあります。政策的に設けられた規制ですから、時代にあわせて政策的に変えられるのは当然です。
これまで入試は選抜によって入学者の質を確保する手段でしたが、どの学部も単純な選抜制度が機能しなくなってきました。現在は学位にふさわしい教育やサービスが申請されたように行われているかどうかを事後評価する制度にかわりつつあります。すでに規制が緩和された医学部や歯学部などでは国家試験の合格率が低下するなどの問題も現れていますが、難関を突破した優秀な若者の適性が生かせるような多様な専門教育分野を開発するなど、よりよい方向へ進化していくことが期待されます。ペットは生涯の友となってきました。眼科、外科、内科、アレルギーやガンなど専門的知識を備えた獣医さんの活躍の場が広がることが期待されます。
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