優先席と携帯電話の問題を調べてみました。

  優先席の携帯オフマーク
  優先席の携帯オフマーク

 6月6日JR車内で刃物を振り回した男が逮捕される事件がありました。優先席でのタブレットの利用をめぐって口論になったようです。

 優先席近くでの携帯電話禁止の根拠は総務省の携帯電話の利用指針にあります。総務省はペースメーカの利用者に対して携帯を機器装着部位から一定距離以上離せばで影響がないとしています。この距離はこれまで22cmでしたが、現在15cmになっています。指針のもとである調査報告書(参考1)に目を通してみると、調査対象の全携帯でペースメーカとの距離が数cmでも影響は0~5の段階のゼロレベル(無影響)となっています。この結果はこれまでの対応に問題がなかったことを実験的に裏付けるものですが、関西圏ではすでに電源オフは混雑時のみとしています。

 優先席利用者もほぼ全員が携帯電話を所持している時代に、長時間にわたって乗客への連絡手段を奪うことにもなる現行の対応は時代にそぐわない気がします。

 参考1 総務省「電波の医療機器等への影響に関する調査報告書」(H25年3月)