「虫の恋文」に出会った新年会

   西沢杏子著 詩集「虫の恋文」
   西沢杏子著 詩集「虫の恋文」

 1月22日、高校の東京地区新年会に出かけました。新年会は偲ぶ会もかねています。昨年他界した友人のご子息が挨拶にみえ、立派に成長されたご子息の顔が故人と重なって目頭が熱くなりました。

 写真は新年会で頂いた西沢杏子さんの詩集です。高校時代から作家の片鱗を見せていた彼女でしたが作品を手にしたのは初めてでした。巻末を飾る詩の「秋あかね」は赤とんぼのことであること、赤とんぼは今全国で激減しており、原因は水田の作付けにあるらしいことを知りました。美しい田園風景は人々が営々とつくりあげてきたものですが、赤とんぼもそれに合わせて自分たちの生活設計をしてきたのでしょうか。たかが赤とんぼ、しかしあざなえる縄のように、小さな赤とんぼに思いをはせることが人や地球を守ることにつながっているかも知れない、カタストロフィー、そんな言葉がふと頭をよぎった2015年の新年会でした。