萩焼の猫ちゃん人形

萩焼の猫ちゃん人形
萩焼の猫ちゃん人形

 写真は周南市でお世話になった高下さんに送っていただいた品です。萩焼の陶芸家田中克敏氏の展示会で一目見て購入してしまったということでしたが,実は田中氏のお嬢さんの作品だったそうです。いかにもあどけない女の仔が「な~に?」と興味津々で、すこし泥臭い男の仔がおよび腰で「何だろ?」と仲良く見上げているところがなんともかわいくて作者のやさしいまなざしがうかがわれます。

 山口県の焼き物といえば萩焼ですが、萩焼のネコちゃんはせいぜいマグカップに白の釉薬で描かれたようなものでした。いただいたネコチャン人形は絵付けをしないことを萩焼の定義とすれば外れるのかも知れませんが、萩焼の特徴が活かされており、独特の温かさが感じられます。背中や手足の丸み、柔らかな被毛の感触,瞳の形でそれぞれの感情がていねいに表現されています。磁器にはない陶器の質感も心を落ち着かせてくれるようです。すばらしい! 20年近く山口県でくらしましたが、萩焼のネコちゃん人形に出会ったのははじめてです。大変貴重な品だとおもいます。本当にありがとうございました。

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