ジュリアスシーザーとアビ君

 10月24日さいたま芸術劇場にジュリアス・シーザーをみてきました。息つく間もなく展開する蜷川演出と迫真の演技に圧倒されて自分が歴史の一こまに身を置いているかのようでした。舞台は共和政派（民衆）と元老院派（貴族）が覇権を争う帝政直前の古代ローマ。知合いの横田栄司さんの役は紀元前44年3月元老院派との闘いに勝ち抜きローマの最高権力者である終身独裁官となったばかりのシーザです。闘いを終えて新しい政治改革に踏み出そうとした一瞬の隙をついた暗殺劇は手に汗にぎる臨場感でした。

　なお、シーザーは元老院派を追ってエジプトに上陸した時にクレオパトラと出会い、彼女の政敵を倒してエジプトの統治を任せました。シーザー亡きあとに再来した執政官アントニウスもクレオパトラに魅了されて領土を与え、シーザーの後継者で後の初代皇帝オクタウイアヌスに追われました。クレオパトラの愛猫アビシニアンの末裔アビ君は威厳と優雅さを保ってネコカフェルディに君臨しています。